TJピックアップと題して、過去の「Taxi Japan」より、読者の皆さまの反響の大きかった記事を振り返ります。
シリーズ①、新人タクシードライバー丸ちゃんの成長していく様子を綴った「丸ちゃん奮闘記」第六回最終回です。
タクシードライバーデビューから一年。ステップ・バイ・ステップで営業成績を伸ばしてきた丸ちゃん。この一年を振り返って、経験した出来事、思ったこと、今だから見えてくる、これから実践するべきこと。6回に渡って続いた人気の連載「丸ちゃん奮闘記」を丸ちゃんが締めくくります。
タクシードライバーに興味はあるけれど迷っている人、現在タクシードライバーになったばかりで奮闘している人にぜひ読んでいただきたい、リアルな奮闘記です。
丸ちゃんこと丸山皓平・新潟県佐渡島生まれの29歳(※取材当時)
昭和61 年新潟県佐渡島出身。群馬県の高崎経済大学を卒業後、新潟市内の印刷会社に就職。東京支店に配属となる。
新潟への転勤が持ち上がったため印刷会社を退職。心機一転、タクシー乗務員として江戸川区の関東自動車交通に転職。
− 丸ちゃん奮闘記 第6回 −
9月度の税抜き営収67万3610円(12乗務)、1乗務平均5万6134円
転職から1年が経過
29歳で前職の印刷会社を退職し、昨年9月1日に都内江戸川区にある関東自動車交通(タクシー88台)に入社してから1年が経過しました。無事故で、大きな問題もなくタクシー乗務員として1年間勤務することができて良かったな、と思っています。
営収は順調に推移
このところの月度営業収入では、6月度(5月11日〜6月10日)が12乗務で税抜き60万7370円、7月度(6月11日〜7月10日)が12乗務で税抜き65万1230円、8月度(7月11日〜8月10日)が12乗務で税抜き65万2870円、そして直近の9月度(8月11日〜9月10日)が12乗務で税抜き67万3610円でした。9月度の1乗務当たりの平均営収額は税抜きで5万6134円となります。当面の目標とした税抜き66万円もクリアすることができました。
営収面では、タクシー乗務員になって初乗務してから、少しずつ課題をクリアしながら順調に推移しているのではないかと思っています。
年収500万円も視野に
印刷会社でのサラリーマンの時代は、年収を上げていこうとすれば、出世していくしか方法が無かったのですが、タクシー乗務という仕事であれば、営収を伸ばしていくことで、課長クラスの年収、部長クラスの年収へと、仕事のやり方次第で上げていくことが出来ます。私はタクシー乗務員になって、まだ1年ほどですが、それでも年収500万円の達成までもう少しのところまで来ました。
9日間の夏休み取得
隔日勤務も当初からそれほど負担に感じず、タクシー乗務員の職業病とも言われる腰痛にも悩まされることはありませんでした。隔日勤務が負担に感じなかったのも、前職の印刷会社の営業職で長時間の残業が多かったこともあります。タクシーの乗務では、隔日勤務のあとは明け番もしくは公休となるため、体の面では以前よりも楽になったと言えます。
また、8月度は、8月8日〜16日にかけて夏休みを取ることも出来ました。ゴールデンウィーク時に営収が低迷したこともあり、お盆はしっかり休もうと計画していました。実家のある新潟でのんびり過ごすことが出来ました。それでも月間12乗務は継続しました。計画的に対応すれば、乗務数と営業収入を確保しながらしっかり休むことができるのもタクシー乗務という仕事のメリットだと感じています。
最近は、流し営業の仕方もいろいろと工夫しています。客待ちする待機車両がいなければ乗り場にも入ります。9月度も、いつもは長蛇の列になっている東京駅八重洲口のタクシープールが空いていたので入構しました。すると、成田空港までというお客様をお乗せすることが出来ました。売り上げは2万1880円。しかし、だからと言って、八重洲口に並ぼうとは思いません。タクシーの基本は流し営業ですから。