政府は4月23日、都内千代田区の「総理大臣官邸」において第62回新型コロナウィルス感染症対策本部を開催。まん延防止等重点措置の対象地域だった東京、大阪、京都、兵庫の4都府県での感染拡大が止まらないことから、3度目となる緊急事態宣言を発出することになった。期間は、大型連休となるゴールデンウィーク(GW)を挟む形で4月25日(日)から5月11日(火)までの17日間。
東京、大阪、京都、兵庫の4都府県では、緊急事態宣言の期間中、飲食店は午後8時までの時短営業で酒類提供は終日停止、食料品などの生活必需品売場以外の大型商業施設や劇場・映画館・遊園地などの集客施設への休業要請、イベントやスポーツの無観客化要請、出勤者数7割削減を目的とした企業へのテレワークの要請などが広範に行われ、土日・休日における鉄道の減便や終電の繰り上げなども要請するなど、外出自粛や行動抑制による接触の削減を強力に求めていく。
タクシー需要への直撃は避けられそうにない。緊急事態宣言の発出により雇用調整助成金の特例措置が6月末まで全国で延長される見通しとなったこともあり、需要減に対応した乗務員の計画休業の拡大が不可避な状況となりそうだ。一方で、新型コロナ禍が1年を超えて長期化しており、全国で疲弊するタクシー事業経営そのものの維持に対する本格的な公的支援を求める声が強まっている。
感染力の強い新型コロナウイルスの変異株の感染拡大、高齢者だけでなく若年層での重症化など、予断を許さない状況となっている。
一方で、医療従事者や高齢者を対象としたワクチン接種もスタートしており、7月23日から予定されている国家的イベントの2020東京オリンピック・パラリンピックの開催の可否なども含めて、GW明けから夏、そしてワクチン接種が一巡する秋に向けて新型コロナ禍の一定の収束に向けた動きも本格化する見通しだ。
〈本紙編集長=熊澤義一〉
タク需要急減への懸念が高まる
感染力の強い変異株の感染拡大などもあり、ワクチン接種が医療関係者や高齢者を対象に始まったものの新型コロナウイルス禍の収束にメドが立たない状況となっている。
そうした中で、まん延防止等重点措置が実施されていた、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県で緊急事態宣言が発出されることになった。期間は、大型連休となるゴールデンウィーク(GW)を挟む形で4月25日(日)から5月11日(火)までの17日間。
東京、大阪、京都、兵庫の4都府県では、緊急事態宣言の期間中は、飲食店は午後8時までの時短営業で酒類提供は終日停止、食料品などの生活必需品売場以外の大型商業施設や劇場・映画館・遊園地などの集客施設への休業要請、イベントやスポーツの無観客化要請、出勤者数7割削減を目的とした企業へのテレワークの要請などが広範に行われ、土日・休日における鉄道の減便や終電の繰り上げなども要請するなど、外出自粛や行動抑制による接触の削減を強力に求めていく。
新型コロナウイルスの感染拡大により、まん延防止等重点措置から緊急事態宣言に移行した東京、大阪、京都、兵庫の4府県以外でも、新型コロナウイルスの感染拡大が全国的に進行しており、まん延防止等重点措置が、宮城、沖縄、神奈川、千葉、埼玉、愛知、愛媛の7県の指定市町村で5月11日まで実施される。まん延防止等重点措置の指定市町村でも、飲食店に対する午後8時までの営業時間短縮や酒類の提供は午後7時までとすることのほか、イベントの人数制限、テレワークなどが要請されている。 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による人流の抑制や行動制限は、タクシー需要に深刻な影響を与えており、タクシー需要急減への懸念が高まっている。
緊急事態宣言の発出により雇用調整助成金の特例措置が6月末まで全国で延長される見通しとなったこともあり、需要減に対応した乗務員の計画休業の拡大が不可避な状況となりそうだ。一方で、新型コロナ禍が1年を超えて長期化しており、全国で疲弊するタクシー事業経営そのものの維持に対する本格的な公的支援を求める声も強まりそうだ。
政府感染症対策本部を開催
政府は4月23日、都内千代田区の「総理大臣官邸」で第回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催。菅総理大臣は「全国の新規感染者数は、先月以来、増加が続き、大阪、兵庫では、医療提供体制がこれまでになく厳しい状況にある。また、感染力の強い変異株については、大阪、兵庫では感染者の約8割を占めており、東京においては約3割まで増えている。こうした状況を踏まえ、東京都、京都府、大阪府、兵庫県について、緊急事態宣言を発出することを決定した。期間は4月25日から5月11日まで」としたほか、まん延防止等重点措置についても「新たに愛媛県で実施することとし、宮城県、沖縄県についても5月11日までとする」などと述べ、大型連休であるGWを挟む5月11日まで、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に緊急事態宣言を発出し、宮城、沖縄、神奈川、千葉、埼玉、愛知、愛媛の7県には、まん延防止等重点措置を実施する方針を表明した。
菅総理大臣が記者会見
さらに、菅総理大臣は、記者会見で「全国の感染者数は、先月以来増加が続き、重症者も急速に増加している。大阪、兵庫の感染者数は、いわゆるステージ4の中でも高い水準にあり、医療提供体制はこれまでになく厳しい状況にある。東京、京都においても感染者数の増加ペースが日増しに高まっており、いわゆるステージ4の水準に至っている。特に懸念されるのは変異株の動きだ。陽性者に占める割合は、大阪、兵庫で約8割、京都で約7割、東京でも約3割に上昇するなど、強い警戒が必要で、このまま手をこまねいていれば、大都市における感染拡大が国全体に広がることが危惧される」などとした上で、「こうした中で、再び緊急事態宣言を発出し、ゴールデンウィークという多くの人々が休みに入る機会を捉え、効果的な対策を短期間で集中して実施することにより、ウイルスの勢いを抑え込む必要がある。このように判断した。私自身、これまで、再び宣言に至らないように全力を尽くすと申し上げてきたが、今回の事態に至り、再び多くの皆様方に御迷惑をおかけすることになる。心からおわびを申し上げる次第だ」などと述べた。
雇調金や一時金支給
菅総理大臣は「今回の宣言の下では、感染源の中心である飲食に対する対策を、夜間に限らず徹底する。同時に、大都市における人流や都市間の移動を抑え、人と人の接触を減らすために、これまで以上に踏み込んだ対策を実施する」などと強調しながら、「これまでガイドラインを遵守しながら事業を続け、感染防止に取り組んでこられた多くの方々がいる。期間を限った措置とはいえ、休業といった踏み込んだ対策をお願いすることは誠に心苦しく、申し訳ない限りだ」などと繰り返した。
その上で、菅総理大臣は「雇用調整助成金を活用して雇用を守るとともに、緊急小口資金などにより暮らしを守っていく。宣言による人出の減少で大幅に売上が減少する事業者には、新たに一時金を支給する。さらに、都道府県による事業者支援を後押しするために、5000億円の臨時交付金を措置する」などと表明した。
ワクチン供給は9月末までに
また、コロナ禍の収束に向けたワクチン接種に関して、菅総理大臣は「多くの方々に速やかに受けていただくため、できることは全てやる覚悟で取り組んでいる。まずは医療従事者への接種を早急に終える。そして、ゴールデンウィーク明けまでには約700万回分、それ以降は毎週約1000万回分を全国の自治体に配布し、6月末までには合計1億回分を配布できるようにする。その上で、接種のスケジュールについては、希望する高齢者に、7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでいく」としたほか、「自治体の多くで課題とされる人材確保のために、全国の接種会場への看護師の派遣と歯科医師による接種を可能とする。先般の訪米では、ファイザー社のCEOに要請を行い、本年9月までに全ての対象者に確実に供給できるメドが立った。高齢者への接種の状況を踏まえ、必要とする全ての方々への速やかな接種が済むよう、取り組んでいく」と訴えた。
最後に、「この危機を乗り越えて、安心できる日常を取り戻すことができるように、自治体との協力、病床の確保、ワクチンの接種など、内閣総理大臣としてできることは全て全力を尽くしてやり抜く。国民の皆さんの御理解をお願い申し上げる」などと締め括った。
高齢者は7月末までに2回接種
菅総理大臣がワクチン接種に関して「6月末までには合計1億回分を配布できるようにする。その上で、接種のスケジュールについては、希望する高齢者に、7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでいく」、「本年9月までに全ての対象者に確実に供給できるメドが立った」としたことから、新型コロナ禍の一定の収束に向けた取り組みが、2020東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定の7月後半、そして今秋を目途に行われることになりそうだ。
接種会場への送迎にタク活用
新型コロナウイルスのワクチン接種を巡っては、全国の地方自治体で高齢者の接種会場への送迎にタクシーを活用する事例が増えており、静岡県静岡市では、コールセンター方式による「ワクチン接種移動支援事業らくちんタクシーサポート、愛称らくタク」を実施する。
静岡市では、ワクチン接種を受ける歳以上の高齢者に対して、個別・集団接種会場までのタクシー運賃の一部として、1乗車500円の往復、接種2回分で最大2000円を助成する。
さらに、静岡市が開設するワクチン接種のコールセンターや予約サイトから、ワンストップでタクシーの予約手続きができるようにする。ワクチン接種専用のコールセンターや予約サイトからタクシーを予約すると、接種前日に、タクシー会社から「明日は接種日です。〇時頃お迎えに行きます」という電話連絡が行われる仕組みとなっている。
熊本県では県が市町村を支援
また、熊本県では、県内の市町村が、高齢者のワクチン接種会場への送迎にタクシーを活用することを支援する。熊本県では「4月から始まる高齢者へのワクチン接種に向けて、身体の不自由な方や自家用車を持たない方、公共交通機関がない地域の住民など、接種会場に移動することが困難な方を対象に、市町村が実施する接種会場へのタクシーでの輸送事業等に、県が支援を行う」として、市町村が地元のタクシー会社(福祉タクシー含む)を活用して実施する、移動が困難な高齢者の接種会場への輸送事業にかかる経費の2分の1以内(国の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の充当額)を交付する。予算は1億円。
熊本県では、高齢者のワクチン接種会場へのタクシーでの輸送について「市町村の取組みを後押しすることにより、移動が困難な方にも安心安全かつ確実な接種を促すことができると考えている」などとしている。
全国知事会が緊急提言
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない状況に、全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部(本部長=飯泉嘉門・徳島県知事)は4月19日、「第4波の到来を受けた今後の新型コロナウイルス感染症対策についての緊急提言」を発表。
全国知事会の緊急提言では、「緊急事態宣言に伴うGoToトラベル事業等の全国での一時停止やまん延防止等重点措置の発動により、裾野の広い観光産業をはじめ地域経済に大きな影響が及んでおり、引き続き経済情勢を踏まえて機動的に雇用創出・消費喚起対策や総需要対策を行うこと。特に、既に大きな損失を被っている上に、ゴールデンウィーク期間中にまん延防止等重点措置が適用されることにより非常に大きな打撃を受けるバス・鉄道・航空・船舶・タクシー・レンタカー等の交通事業者や旅行業者・宿泊業者・観光施設・土産物店等の観光関連事業者、飲食事業者、運転代行業者、ブライダル事業者、イベント事業者に対し、事業規模に応じた手厚い経営支援を早急に行うこと」などを求めた。
新型コロナ禍で悪化する雇用対策に関しては、「新型コロナウイルス感染症のもたらす影響により雇用に対する情勢が深刻化しつつあり、全国どこでも雇用が悪化していることに対応できるよう、地域を限定せずに国費を拡充し、雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金の特例措置や休業支援金・休業給付金の更なる対象拡充・延長に加え、失業給付の充実を図るほか、基金を活用した『緊急雇用創出事業』を早期に創設するなど、機動的かつ効果的な雇用対策を行うこと。なお、雇用調整助成金の特例措置等の段階的な縮減を検討する際は、地域の経済と雇用情勢を十分に把握・分析し、都道府県の意見を十分聞いた上で行うこと」などとした。
財務省が雇調金特例解消を提言
一方で、雇用調整助成金の特例措置について、財務省は4月日、政府の財政制度等審議会の財政制度分科会において、雇用調整助成金について「新しい産業に人材が移動するのを妨げている」と指摘して、特例措置については「雇用情勢が大きく悪化しない限り、リーマンショック時の対応(日額上限は失業給付基本手当8370円と同額、助成率上限は解雇をしない中小企業の場合で10分の9)を超える部分は早期に解消すべき」などと提言した。7月以降の雇用調整助成金の特例措置の取り扱いにも影響しそうだ。
雇用調整助成金は、新型コロナウイルス特例措置で、4月末までは中小企業で日額上限1万5000円、助成率10分の10(解雇の無い場合)に引き上げられており、5月~6月は同1万3500円、同分10の9となるものの、東京など4都府県に4月25日から5月11日まで緊急事態宣言が発出されたことから、翌月末となる6月30日まで「中小企業で1人1日の上限1万5000円、助成率 10分の10(解雇の無い場合)」の特例が全国で継続される見通しとなっている。
リーマンショック時の水準に戻せ
財務省は、4月15日に開催された政府の財政制度等審議会の財政制度分科会において、「社会保障等」と題した資料を提出し、その中で、日本の社会保障全般に加え、年金・医療・介護・子育て・雇用・生活支援・水道の各分野の深刻化する財政状況について説明するとともに、提言を行った。 その中で、「雇用調整助成金のあり方」についても取り上げ、財務省は「雇用調整助成金について、新型コロナの感染拡大を踏まえ、日額上限額の引上げ(8370円→1万5000円)、助成率最大10分の10など、リーマンショック時の対応を超える特例措置が実施されてきた。2度目の緊急事態宣言などを踏まえ、4月末まで現行措置を継続するものの、緊急事態宣言が解除された翌々月からは、地域・業況に係る特例措置を設けつつ、原則的な措置を段階的に縮減することが発表されている」などとした上で、①雇用調整助成金で長期間にわたり休業による雇用維持を図り続けることについては、働く方々のモチベーションの問題や新しい産業等への人材の移動を阻害する等の懸念がある。様々な創意工夫・努力により休業を解消している企業との間の不公平も生じる、②在籍型出向による雇用維持への支援、求職者支援制度への特例措置の導入を含めた職業訓練の拡充など離職者や実質的に離職状態にある方への支援を効果的に組み合わせつつ、雇用調整助成金の特例措置のうちリーマンショック時の対応を超える部分については、新型コロナの感染状況を踏まえつつ、雇用情勢が大きく悪化しない限り、原則的な措置及び地域や業況に係る特例措置ともに、早期に解消を図るべき」などと提起。
新型コロナ禍における雇用調整助成金の特例措置を「新しい産業等への人材の移動を阻害する」として「雇用情勢が大きく悪化しない限り、原則的な措置及び地域や業況に係る特例措置ともに、早期に解消を図るべき」として、特例措置については「雇用情勢が大きく悪化しない限り、リーマンショック時の対応(日額上限は失業給付基本手当8370円と同額、助成率上限は解雇をしない中小企業の場合で10分の9)を超える部分は早期に解消すべき」などと提言した。7月以降の雇用調整助成金の特例措置の取り扱いにも影響しそうだ。
産業雇用安定助成金
また、財務省が、在籍型出向による雇用維持への支援として提示した産業雇用安定助成金は、新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、在籍型出向により労働者の雇用を維持する場合、出向元と出向先の双方の事業主に対して、その出向に要した賃金や経費の一部を助成するもの。
主な受給要件は「新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図ることを目的に行う出向であること」、「出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことを前提としていること」、「出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的、経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること」、「出向先で別の人を離職させるなど、玉突き出向を行っていないこと」などで、出向元と出向先の合計で日額上限1万2000円、解雇を行っていない中小企業の場合の助成率10分の9などとなっている。
さらに出向運営経費や出向初期費用などとして、出向元・出向先に1人当たり各10万円(定額)、出向元事業主が雇用過剰業種の企業や生産量要件が一定程度悪化した企業である場合、出向先事業主が労働者を異業種から受け入れる場合には1人当たり各5万円(定額)が加算される。
3月のタク需要は若干の回復
全タク連がこのほどまとめた今年3月の新型コロナウイルス感染症の影響による営業収入の変化(サンプル 調査)では、新型コロナウイルスの影響が無かった2019年3月の全国の営業収入との比較(単純平均)で65.2%と、2月の57.4%から改善傾向がみられ、新型コロナ禍の影響が顕在化し始めた昨年3月の 67.3%に近い水準まで戻った。しかし、4月に入ってから新型コ ロ ナウイルスの感染拡大が止まらず、4月5日からは大阪、兵庫、宮城の3府県で、まん延防止等重点措置が実施され、その後、京都、東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、愛媛が追加指定された。さらに、まん延防止等重点措置でも感染拡大が止まらない、東京、大阪、兵庫の3都府県については、4月25日から緊急事態宣言が発出された。
このため「4月に入ってからは夜間を中心に明らかにタクシー利用者が減り、営収も下がっている」との声がタクシー事業者の多くから聞かれ、警戒が必要な状況だ。
東京のタク供給過剰が深刻
また、東京ハイヤー・タクシー協会(川鍋一朗会長)がこのほどまとめた2021(令和3)年3月の東京都特別区・武三地区における原価計算対象26事業者1701台(普通車)、および多摩地区における原価計算対象16事業者873台(普通車)の輸送実績速報をみると、特別区・武三地区では、実働率が昨年3月の74.7%から65.5%に下がり、延実働車両数は12.3%減に。このため実車率は38%から40.2%へと向上したものの、一方で、総輸送回数は17%減、総運送収入は18.9%減で、需要減少に対して供給削減が追い付いておらず、実働車当たりの輸送回数は21.7回から21回となり、実働日車営収も3万7140円から3万5119円へと5.2%の減となった。
一方で、多摩地区は実働率が昨年3月の74.1%から59.9%となり、延実働車両数は21.2%減となった。このため実車率は41.5%から42.8%へと向上。総輸送回数は14.4%減、総運送収入は15.6%減だったものの、実働車両数の減少による需給調整効果から、実働車当たりの輸送回数は21.2回から23回に、実働日車営収も3万5619円から3万8115円へと7%の増となった。
昨年3月は、日本一のタクシーマーケットである特別区・武三地区の実働日車営収が多摩地区を上回っていたが、このところ法人ビジネスを中心とした都心のタクシー需要減少が著しいことから特別区・武三の実働日車営収が多摩を下回り続けている。供給過剰状態の抜本的解消策の検討が必要な状況だ。
次回Taxi Japan 390号 をお楽しみに!
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