論風一陣 感染力だけの変異株なら臆せず前進だ!(Taxi Japan 404号より)

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新年あけましておめでとうございます。

昨年9月末をもって新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国で解除され、3か月が経過しました。その間に新型コロナウイルスの変異株であるオミクロンの感染拡大が懸念されています。一部の報道では、オミクロン株の特徴として、感染力が強い反面、重篤化の傾向は少なく、無症状や軽症のケースが多いとの見方も出ています。いま少し詳細で科学的な情報が得られるまで待たなければなりませんが、是非とも一昨年来の緊急事態宣言の繰り返しは避けたいものです。

新型コロナウイルス禍に翻弄されたこの2年を振り帰ると、世界で2億9016万641人が感染して544万3774人が死亡するという、全世界的規模の大厄災といえます。そして各国毎の感染者数と死亡者数をみると、米国が感染者数5511万4057人で死亡者数82万6061人と最も多く、ブラジルが2229万7427人で61万9401人、インドが3492万2882人で48万1893人、ロシアが1035万8099人で30万4284人、英国が1330万9653人で14万9324人、インドネシアが426万3168人で14万4097人、イタリアが632万8076人で13万7646人などと続きます。海外では、とんでもない感染者数と死亡者数です。一方、日本は感染者数173万5243人で死亡者数が1万8406人と、世界各国との比較では感染者と死亡者の総数(感染、死者数のデータは1月3日現在、日本経済新聞1月4日付より)で大きく下回っています。理由として、コロナワクチン接種の進展やマスク着用や消毒などの感染予防対策の徹底、さらに国民皆保険制度や整備された医療制度の確立などが指摘されます。ですが、どうして我が国が他国に比べて感染者数や死亡者数が大きく下回っている原因が何なのかの科学的検証は後日に委ねておきます。

筆者は、大晦日から1月2日までプライベートで北海道の札幌に滞在しました。大阪・伊丹空港と新千歳空港間の往復とも、搭乗した航空機は満席。航空機への乗降時にキャビンアテンドらの”密“回避のアナウンスはありましたが、満員の航空機内は密そのもの。ソーシャルデイスタンスとは、その効果の科学的な根拠とは別に「感染予防をやっています」的な、気休めと言ってしまえば言いすぎでしょうか。

ともかくオミクロンとは、どんな特徴を有するものか。いたずらに不安を煽る”懸念報道“にマインドコントロールされることなく、感染しても無症状や軽症で済んで重篤化の傾向が少ないことが科学的に証明されるのならば、新型コロナ経口治療薬の早期市販も含めて前進あるのみの一年に是非ともしたいものです。

(高橋正信)
 

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次回Taxi Japan 405号 をお楽しみに!

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