論風一陣 とりたい放題の配車アプリ利用手数料!(Taxi Japan 492号より)

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タクシー配車アプリ大手のGO(中島宏社長、東京都港区)は8月4日から、東京都特別区・武三地区を対象に、従来のアプリ配車手配料100円にプラスして、GOPAY以外の現金を含む車内決済について取扱手数料として別途100円を徴収している。この結果、例えば、利用者は、東京大手の日本交通のタクシーをGOアプリで利用する場合、迎車料金400円プラス200円の600円を、配車分だけで利用者が負担する取扱いになっている。さらに12月8日からは、この取扱手数料を、横浜・川崎・埼玉・千葉・多摩・大阪・神戸エリアの一部にも拡大する。

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問題は、アプリ配車手数料にしても車内での現金決済時の取扱手数料についても、アプリ会社の恣意的判断で手数料の額を自由に設定できる危うさである。許認可により定められた運賃・料金とは別に、GOは、配車手数料や現金などでの車内決済以外にも、次の手数料を既に任意に設定して徴収している。①ピークチャージ/オフピーク割(約30円〜100円)②地域交通振興料(300円〜1180円、エリア・時期によって変動)③AI予約手数料(370円〜980円)④優先配車手数料(300円〜980円、エリア・時期によって変動)⑤こだわり条件指定料(各150円)⑥空港定額手数料(400円)⑦プレミアムチャージ/大型ワゴンチャージ(乗車運賃と迎車料金に0%〜50%をチャージ料金として設定)

現状でもGOアプリを利用した場合、迎車料金400円プラス手数料200円の600円で、特別区・武三地区の初乗額500円(0・96キロ)を既に上回っている。果たしてGOが定めた各種手数料(手配料)の金額を、道路運送法に基づく許認可と無関係に、GOの都合・判断によって際限なく自由裁量で設定できることを放置していいのか。

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公正取引委員会は今年4月に「タクシー等配車アプリに関する実態調査報告書」を公表し、独占・寡占による優越的地位を背景としたタクシー事業者の経営上の不安や利用者サイドへの不利益への懸念に対して、配車アプリの運用に対する一定の指針を提言している。その中で、配車アプリ事業者が旅行業法に基づく手数料を設定していることに、認可制のタクシー運賃料金と、旅行業法による各種手数料との整合性と整理について、国土交通省の課題だと指摘しているが、事実上、放置されているのが実情だ。

事業者団体である全国ハイヤー・タクシー連合会は、GOの代表取締役会長でもある川鍋一朗氏を会長に戴いていることから、配車アプリ対策への議論が理不尽にもタブー視されて機能不全の実態だ。この際、国土交通省は、公取委の提言にも沿って、配車アプリに関する利用手数料問題をはじめとした運用方法について、整理の上で、道運法の枠組みの中で一定の規制やルールを課すようにすべきではないか。タクシー業界と利用者のためにも、独占・寡占によるやりたい放題を放置することは許されない。

(高橋 正信)


次回Taxi Japan 493号 をお楽しみに!

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