論風一陣 日本交通、タクシー事業買取りを宣言!(Taxi Japan 505号より)

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日本交通(若林泰治社長、東京都千代田区)は、5月29日付で「加盟専用ウェブページ開設のご案内」と題する文章を都内タクシー事業者宛に送達した。内容は、「この度、グループのさらなる規模拡大とネットワーク強化を目的」として、自社ホームページに新規加盟専用ウェブページを開設したとしており、同時に専用ウェブページの案内書類を1枚同封している。

案内しているウェブページでは、「自動運転時代を共に走る新たなパートナー企業を募集」、「日本交通グループ加盟・事業承継専用問い合わせ窓口」として、「加盟メリットの詳細」を列挙しているほか、「加盟・M&Aに関するお問い合わせ」のコーナーを設定し、フランチャイジー募集のほかに、同業他者に対して企業の合併・買収を通じて経営権の移譲を求めるM&A表示を打ち出している。そして、「Contact」コーナーを設定して秘密保持契約を結ぶとして、譲渡希望事業者の情報開示の上での問い合わせを受け付けている。問い合わせ内容は、タクシー事業の一部譲渡と全部譲渡による事業承継の相談としている。

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タクシー業界の中でも、M&Aによる事業拡大を図った事業者は、最大保有台数を有する第一交通産業をはじめ枚挙にいとまがない。が、ホームページ等にM&Aの文字を表示して同業他社に対して、タクシー事業買取りを宣言したケースはない。

日本交通が、さらなるフランチャイジー拡大と企業買収に積極的に取り組もうとしているのは、川鍋一朗氏が代表取締役の日本交通ホールディングスが筆頭株主の配車アプリGOが上場することで、約4分の1の株式保有による数百億円規模の豊富な上場含み益を背景に事業拡大を図り、このタイミングで一気にタクシー業界および配車アプリ市場の寡占・独占化を進めようとしているとみられる。

この案内文書を受け取ったある都内事業者は、「日本交通グループに入るか企業譲渡しろと文書送りつける行為は、商道徳を無視しているばかりか厚顔無恥」としながら「非常識にも程がある」と強い憤りを隠さず、波紋を広げている。今後、タクシー業界内で、日本交通グループによる露骨な事業規模拡大策が物議を醸す公算は高い。

タクシー配車アプリGOの東京証券取引所グロース市場への上場が6月16日、その1週間後には全国ハイヤー・タクシー連合会の通常総会が開かれる。GOの代表取締役会長で日本交通のオーナーでもある川鍋一朗氏が、全タク連会長として通常総会席上、全国のタクシー事業者に「非常識にも程がある」と都内事業者に指摘された文書送付について、どのように言及するのか、文書を受領したすべての事業者が注目している。

(高橋 正信)


次回Taxi Japan 506号 をお楽しみに!

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