論風一陣 川鍋氏の全タク連総会での発言に注目!(Taxi Japan 504号より)

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タクシー配車アプリ最大手のGO(中島宏社長、東京都港区)は、さきに申請していた東京証券取引所グロース市場への新規上場が同取引所から承認され、6月16日に上場することになった。

GOは、2025年5月期の売上高314億3400万円、営業利益27億2800万円、純利益20億円を達成したことを契機に、さらなる安定的な成長を見越して株式市場への上場準備を加速てきた。推定発行価格は1株2350円で、正式価額は6月8日に決定する。8628万6400株のうち売出株数は、3693万6900株としている。単純計算で、GOの時価総額は1825億円になる。

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GOは、日本交通ホールディングス(川鍋一朗・代表取締役)傘下のJapanTaxiとDeNA(岡村信吾社長)の配車アプリ事業(MOV)が合流して誕生したもので、両社ともに25.75%(2000万株)の株式を保有している。今回の新規上場に際して、DeNAは1612万4000株を売り出し、継続して387万6000株(所有割合4.99%)の株主となる一方、日本交通ホールディングスは、現有株式を売り出さずに継続保有する予定。その結果、日本交通ホールディングスが断トツの筆頭大株主となる。

GOは現在、全47都道府県でタクシー配車アプリを提供しており、約8万5000台のタクシーがGOアプリによる配車が可能としている。全国のタクシー台数が法個合わせて19万4529台(2024年3月末、国土交通省調べ)なので、GOアプリのシェアは、実に43.69%で、他の配車アプリの追従を許さない最強大手となっている。

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その結果、公正取引委員会は昨年4月に、「タクシー等配車アプリに関する実態調査」の結果を公表し、GOを名指ししてはいないものの、調査結果に基づき5項目の提言を行い、寡占・独占による優越的地位濫用により、利用者利益を損ねる独占禁止法に抵触しかねないと指摘している。今回の上場を通じた潤沢な資金調達力とネットワーク効果によって、タクシー配車アプリ市場における寡占、独占の傾向はさらに強まることが予想される。

タクシー事業者と配車アプリ会社が利益相反の関係にある中で、全国ハイヤー・タクシー連合会の通常総会が6月23日に開催される。会長の川鍋一朗氏は、GOの代表取締役も兼務しており、商法上の利益相反にも当たると本紙本稿では、これまでも再三指摘してきたが、今回の上場によるGOのさらなる寡占・独占への進展を予測する中で、さらなる利益相反の顕在化が懸念される。川鍋氏は、全タク連のみならず東京ハイヤー・タクシー協会の会長職も辞することが至当と、筆者は考える。とはいえ、出処進退は、本人の良識的判断とタクシー業界幹部連の見識ある行動に委ねる以外に術はなく、当面、全タク連通常総会席上での川鍋氏の発言を注目したい。

(高橋 正信)


次回Taxi Japan 505号 をお楽しみに!

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