論風一陣 戦後80年を節目に新しいステージが!(Taxi Japan 503号より)

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都内千代田区と新宿区との境界線となる外堀通り沿いに神楽坂下交差点はある。ゴールデンウイークが終了した5月8日の”花金“深夜11時前後に空車タクシーが交差点の四隅にビッシリ並んでいてその多さに驚いた。

神楽坂に15年以上住まいしている筆者は、タクシーの繁忙実態やコロナウイルス禍における状況について時折、深夜の神楽坂下交差点や神楽坂本通りのタクシーを観察している。また5月8日の神楽坂下交差点の空車の列は、コロナ禍の時と同様というより、空車の台数は、むしろ多く、同時にコロナ禍の時の閑散とした人通りと異なって、結構多くの人が地下鉄やJRの最寄りの駅へ向かっているのだが、一向にタクシーに乗る気配がないのであった。

ゴールデンウイークにおける旅客数は、東日本、東海、西日本のJRグループ主要3社では前年対比で4〜5%旅客数が増加し、全日空は12%増、日本航空は8%増と、大手航空2社も旅客数を大幅に増やし、前年に比べて国民の大移動が行われたことが分かる。ゴールデンウイークで、交通費や宿泊費、その他の支出を余儀なくされた反動か、花金とはいえ節約嗜好でタクシーの利用を控えているのかもしれない。さらにコロナ禍では、タクシーの稼働率が極端に低下した反面、現状は、コロナ禍前の93.2%まで回復していることから、コロナ禍当時よりも多くのタクシーが稼働して、結果として多くの空車が並んでいるのであった。

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東京都特別区・武三地区では4月20日から、タクシー運賃が初乗り1キロ500円、加算232メートル100円に値上げされた。それに伴う顕著な利用者の逸走はみられないが、それは、タクシー運賃だけでなく昨今のインフレ下で生活物資の値上げが相次いでいるのに加え、イラン紛争による石油製品の値上がりが物価上昇に拍車をかけているためとみられる。値上げは、タクシーだけではない、ということだ。

翻って世界は、2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が開始されてから4年が経過し、今年1月には、アメリカ軍がベネズエラの首都カラカスに侵攻してニコラス・マドウロ大統領と妻のシリア・フローレンスの夫妻を拘束・拉致。2月には、イスラエルとアメリカによるイラン攻撃が開始され、原油搬送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖状態が続くなど、相次ぐ武力紛争によるカオスに世界中が巻き込まれ、我が国も無関係では済まされない事態となっている。

このような世界的なカオスの連鎖は、昨年、戦後80年の大きな節目を迎えた我が国においても、これまでとは異なり、社会経済の維持とその発展に向けた新しいステージに向かわざるを得ないことを示唆しているように、筆者には思えてならない。

(高橋 正信)


次回Taxi Japan 504号 をお楽しみに!

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