TJピックアップと題して、過去の「Taxi Japan」より、読者の皆さまの反響の大きかった記事を振り返ります。
シリーズ①、新人タクシードライバー丸ちゃんの成長していく様子を綴った「丸ちゃん奮闘記」第三回。
今回は、タクシードライバーとして右肩上がりの営業成績の丸ちゃんの勢いがいよいよストップ。一体何が起こったのでしょうか。そしてこのピンチをどう切り抜けるのでしょうか。順調な時よりも上手くいかない時に学ぶべきヒントがたくさんある。悩む丸ちゃんに注目です。
タクシードライバーに興味はあるけれど迷っている人、現在タクシードライバーになったばかりで奮闘している人にぜひ読んでいただきたい、リアルな奮闘記です。
丸ちゃんこと丸山皓平・新潟県佐渡島生まれの29歳(※取材当時)
昭和61 年新潟県佐渡島出身。群馬県の高崎経済大学を卒業後、新潟市内の印刷会社に就職。東京支店に配属となる。
新潟への転勤が持ち上がったため印刷会社を退職。心機一転、タクシー乗務員として江戸川区の関東自動車交通に転職。
− 丸ちゃん奮闘記 第3回 −
4月度の税抜き営収57万7230円(前月度対比マイナス2万7550円)、1乗務平均4万8102円(同マイナス2296円)
右肩上がりがストップ
昨年10月から乗務を始め、3月度までは右肩上がりを続けてきた私の営業成績ですが、とうとう右肩上がりがストップしてしまいました。先月度から「大型連休でサラリーマンを始めとする人々の動きが大きく変化するゴールデンウィークにどう対処しようか」と考えていたのですが、結論から言えば「惨憺たる結果」となってしまいました。
大型連休対策に失敗
私は今年の正月にも乗務しており、連休への対応という意味ではその時の経験が役立つと考えていたのですが、同じ連休でも正月とゴールデンウィークはまったく違うものでした。正月の時は、初詣のお客様に何度もお乗りいただくことができたのですが、ゴールデンウィーク中は、とにかく、いくら流してもタクシーを使うお客様がいない(これは私の流し方が悪かっただけなのですが…)というのが当時の実感でした。朝9時に営業所を出て、いつもの江戸川区内を流してもお客様に出会うことが出来ず、1時間30分も経過した午前10時30分に最初のお客様をお乗せしたという日もありました。ここまでお客様に出会えないと、本当に今日は一人のお客様にも乗ってもらえないのではないか、と恐怖すら覚えました。
営収が2万6530円
4月29日から5月8日までのゴールデンウィーク期間中の営業収入は、4月30日(土)の出番が2万6530円(税込み)、5月2日(月)が5万4820円、5月4日(祝)が4万4820円、5月6日(金)が3万9970円でした。5月2日の月曜日の出番だけは一定の成果を上げられましたが、それ以外の3出番は4月30日の2万6530円(都内における隔日勤務の売上とは思えない恥ずかしい数字です…)を筆頭に惨憺たる結果となってしまいました。 ゴールデンウィーク前からある程度の覚悟はしていて、準備の必要性も感じていたのですが、想像以上にまったくダメでした。このためゴールデンウィーク前までは一乗務平均5万3000円をクリアしていたのですが、いっきに平均値を下げる結果となってしまいました。
4月28日(金)の乗務では、自己最高営収となる6万1600円という結果を出せていたのに、そのまま波に乗ることも出来ず、4月度の月度営収57万7230円(税抜き)という結果は3月度の60万4780円を下回るもので、我ながらガッカリしました。
営業エリアを拡げる
しかし、ここで諦めてはいられません。江戸川区内の営業所を出庫してから、江東区や台東区、新宿区というのが定番の流しルートとなっていて、夜の新宿では一定の成果も出せるようになってきたのですが、港、中央、千代田の都心3区でも流し営業が出来るようにならなければなりません。
新宿中心の流し営業を離れて、関隆氏の流し方教室で学んだことも活かしながら、近いうちに港区の六本木や赤坂、青山での流し営業にも取り組んで行きたいと考えています。
次回「丸ちゃん奮闘記 第四回」タクシードライバーになってから初めて経験するゴールデンウィーク。はたしてスランプからは抜け出せるのか、丸ちゃん!