タクシードライバーの実情 (第2回) 稼げる人とそうでない人の違い

2349
タクシードライバーの実情(第2回)

前回、「タクシードライバーの実情(第1回)」では、実際にタクシードライバーの仕事への転職を考えてはいるものの、タクシードライバーという仕事の実情がよくわからない方の質問を元に、 タクシードライバーの実情 に触れました。

今回、「 タクシードライバーの実情(第2回)  」では、タクシードライバー以外の人にはよくわからない、タクシードライバーとは実際どのくらい稼ぐのか。稼げるタクシードライバーと稼げないタクシードライバーの違いとは何か、大切な収入面から タクシードライバーの実情 についてお伝えします。

これまでのタクシードライバーの実情シリーズはこちらからご覧いただけます。

「タクシードライバーの実情」一覧

タクシードライバーの給料は歩合制のウエイトが高い。


タクシードライバーの給与は基本給+売り上げの何割か(歩合)となります。歩合の割合は、会社によって違いがありますが、東京都内では、売り上げの60%前後が給与に加えられます。

つまり、稼げるタクシードライバーと稼げないタクシードライバーの差は単純に売り上げの差にあるということです。これを前提として考えていきます。

TOPページはこちら

タクシードライバーの稼げる場所を考える


タクシー賃金労働時間表

引用元:一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会

全国のタクシードライバー(男性)の賃金・労働時間の平均です。オレンジのラインのところが東京で働くタクシードライバーの平均賃金と労働時間です。

全国で一番タクシードライバーの平均的給与が高いのは東京です。次が愛知県、そして京都府、神奈川県、と続きます。

やはり、東京のタクシードライバーは収入が高くなるようです。

理由としては、タクシー利用者の数と言えそうです。地方と比べて電車やバスなどの公共の交通手段が整っていますが、どこも人で溢れているのが現状です。加えて、人口に比べて車の所有率が低いことも理由の一つと言えます。人口が多いこと、年配の方や、海外からの観光客の多さも理由と言えるでしょう。

地方でも稼ぐタクシードライバーは多く存在しますが、コツを掴むまでは、平均的に稼ぎやすい上記の条件の揃った場所でまずはスタートするのがいいでしょう。

タクシードライバーで稼ぐ人のコツ


先ほどの「全国のタクシードライバー(男性)の賃金・労働時間の平均」をご覧いただいてお気付きかと思いますが、トップの東京でも月間給与の平均は379,200円。年収平均4,550,400円です。

ですが、これはあくまで平均であり、これより稼げないタクシードライバーもいれば、年収700万円以上を稼いでいるタクシードライバーも大勢います。

では、稼げるタクシードライバーは一体どうやって稼いでいるのでしょうか。

トップドライバーさんへインタビューしてみると、それぞれのドライバーさんによって自分に合った稼ぎ方というのを見つけていらっしゃるようです。本当ならばなかなか教えてもらえないコツを教えていただくことが出来ました。

TOPページはこちら

トップドライバーさんへのインタビューを元に、そのコツをまとめました


インタビュー「ドライバーさんに聞いた「Hello Tokyo」の実情/高橋さん

(参照元:48歳でいよいよ独立を考えているタクシードライバー高橋さんのインタビュー)

●稼働時間をフルに使う

単純に、タクシーを稼働させている時間で売り上げは決まる。休みの日はしっかり休養を取り、体力の維持を心がけ、タクシーでの勤務時間中の休憩は大きく取らない。

●タクシーの空車とお客様の比率を考える

タクシーの空車とお客様の比率、そこのマッチング、つまりタクシーの比率の薄いところはどこなのか。それは繁華街の中心にあるのか、それともちょっと外に外すことによって、そのバランスが空車有利になるのか、そういうことを見ながら流すようにする。

●降ろして20分以内に乗せるという基準を設ける

実車率は走った距離に対してなので、それよりはお客様を降ろして何分以内にお客様を乗せるか、を考える。ロングにこだわらず、1時間あたりいくら稼げるのか、という時間で考えると、稼げる効率も考え方に加わってくる。大きく稼げるというわけではないが、安定して稼げる。

●予実管理を立てて分析する

1日の目標を具体的に数値にして、その日の様子をデータ化して自分の弱点を洗い出す。

1日の様々な状況(時間帯(通勤、お昼、飲み、終電など)天気、走るエリアなど、)売り上げへの影響要因を加味しながら自分の強み、弱みを具体的にして、弱いところは潰していく。

●目標となる先輩に相談する

具体的に自分の問題点がわかったら、先輩に具体的に質問してアドバイスをもらう。それを繰り返す。

●間違っててもいいから、原因を考える

データを残すことで具体的に自分の弱点が見えてくる。そこで、何が悪いのか、間違っててもいいから原因を考え、とりあえず修正してみる。そしてそれでよくならなかったら、違ったことを試してみる。そうやって自分にとっての正解に近づいていく。

※ぼんやりではなく、出来るだけ具体的に考えることがポイント

●経験を積んだ、トップドライバーの多くいる会社に入る

良い影響を与えてくれる、売上をしっかり上げていこうと考えている先輩方に相談すれば、親身になって答えてくれる。

●なるべく働きやすい環境の整ったタクシー会社を選ぶ

どんな仕事でも完璧な環境はない。特にタクシー会社というのは歴史が古い上、昔ながらの体質などが残っているところも少なくなく、それぞれのタクシードライバーの働きやすさを重視している会社とそうでない会社が存在するのも事実。大手であることや、祝い金のあるなしに捉われず、タクシードライバーたちの働く環境と健康面を大切に考えてくれる会社を選ぶことが重要。

●嫌なことを人のせいにする人はうまくいかない

仕事に限らず、どんな場面でもそうですが、嫌なことを人のせいにする人は、いつまでも成長出来ず、ネガティブで終わってしまいます。うまくいっている人は考え方がポジティブ。そうするといい運を引き寄せられる。

TOPページはこちら

タクシードライバーは、自分次第で稼げる


タクシードライバーになれば、年間休日120日と月収30万円~50万円の給与と年2回以上の賞与の待遇を得られます。

ですが、タクシードライバーの本当の面白みは、自分の工夫と努力次第で、年収800万以上稼ぐことができることです。売り上げをあげれば、そのまま自分の給与に反映されます。やり方は自由で、誰にも批判や干渉されることもなく、努力は必ず報われます。

逆に言えば、なんの努力もせず、うまくいかないのをなぜかも考えず、サボりまくっているタクシードライバーは稼げません。それがタクシードライバーの実情です。

当たり前のようですが、社会ではいくら努力しても評価されない場面が数多くあることを考えると、タクシードライバーという仕事は、やりがいを感じて、毎日フレッシュな精神で仕事に打ち込むことができる仕事です。


いかがでしたでしょうか。

今回、タクシードライバーの実情 (第2回)では、タクシードライバー以外の人にはよくわからない、タクシードライバーとは実際どのくらい稼ぐのか。稼げるタクシードライバーと稼げないタクシードライバーの違いとは何か、大切な収入面からタクシードライバーの実情についてお伝えしましたが、少しでも実情が伝わりましたでしょうか。

タクシードライバーとして稼げるのも稼げないのも、自分次第。いいタクシー会社と出会って、やりがいを持ってチャレンジできるといいですね。