「 タクシードライバーの実情 」第1回、第2回とご好評をいただいているタクシーという仕事についての実情シリーズ。
タクシードライバーの実情(第3回) となる今回は、何人ものタクシードライバー求人のご相談を受けてきた専任のアドバイザーがお伝えします。
タクシー会社の経営者の立場と、タクシードライバーを目指して求職する立場の両方を見てきたアドバイザーならではの視点で、「タクシー会社へあなたをご紹介する前に知っておいてほしいこと」をお伝えします。
これまでのタクシードライバーの実情シリーズはこちらからご覧いただけます。
当サイト「運転のおしごと」のタクシードライバー求人専任アドバイザーの山口です。
タクシードライバーに転職するとき、タクシードライバーのイメージは一般的に、低賃金、重労働、長時間労働、ブラック企業など、、、。就職、転職する際にパッと思いつく業種ではないですよね。また歳を重ねて転職を考えざるを得ない時、思い浮かぶのがタクシードライバーというのもあるのではないでしょうか?もう年齢的にタクシードライバーくらいしかないかな〜って・・・。
そんなイメージのタクシードライバーの仕事って本当はどうなの? タクシードライバーの実情(第3回) では、タクシー業界、 タクシードライバーの実情 を実際のタクシードライバーさんの話を交えご紹介します。
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1. タクシードライバーの年収は300万円代?
よくタクシードライバーが500万以上稼げるんですというと、そんなに稼げるの?
うそでしょ?と言われる方がいます。
これは本当です。しかし東京23区、武三地区で営業をし怠けないで普通に頑張ったら500万以上いくという話です。
また、一部地方都市などでも400万以上500万以上稼げるところもあります。
タクシードライバーの年収が低いと言われている理由のひとつに年金併用で働いている人が年金が減らないように調整して働いたり、怠けて働かない人も含め平均を出しているからなんです。
タクシードライバーの給料は歩合制でやれば増えますし、怠ければその分稼ぎは少なくなります。
自分のやる気次第でお給料が変わる職業なんです。
2. 転職するには、実はかなりいい職業
タクシー業界は万年労働力不足で正社員になるにはハードルの低い職業でもあります。
特に40代〜50代の転職には合っているといえます。
この年代で転職を考えると年収が半分になるような条件だったりして転職をあきらめるケースが多いのではないでしょうか?
その点タクシーは歩合制で、東京なら普通に頑張れば500万はもらえるので、中高年の転職には適していると言えるでしょう。
3. 人生経験が役に立ちます
タクシーのお客様は平日ならビジネスマン、休日なら観光客といったところでしょう。
ビジネスマンの一日の行動パターンを考えてみれば自然と稼げる場所が分かって来るのではないでしょうか?
一般的な人は日中は働き、夜は飲みに行き、終電前に帰る、終電を逃す人、朝まで飲む人などなど、簡単に考えればこんな行動なのではないでしょうか?
人の行動パターンを考え、仮設を立て実行するということなんです。
雨が降れば乗る人も増えますし、曜日、月、年、イベントなどなど時と場合に合わせ働き方を選べる職業です。
4. 若い人にもタクシードライバーを
若い人にはタクシードライバーへの転職は合わないの?
そんなことありません。現在低賃金で働いている若い人には是非、タクシードライバーという職業を選択肢のひとつに入れてもらいたいですね。歩合制ですので年齢で給料に差がつくことはありません。
体力のある若い人こそたくさん稼げるチャンスが有る職業です。
昔の佐○急便みたいに起業する資金を稼ぐなんて使い方もいいかと思います。
28歳で700万以上稼ぐ強者もいるくらいです。
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5. タクシードライバーの労働時間
隔日勤務の場合、タクシー会社がドライバーさんを拘束できるのは法的に21時間です。
21時間のなかで働くわけですが、朝の30分は点呼、朝礼、アルコールチェックなど、帰庫して30分は納金、洗車などなど。
残りは20時間ですね、3時間は休憩を取らなければならないので最大17時間の乗務になります。
各タクシー会社によって少し違いはありますが、概ねこんな感じになります。
6. 真面目に働いたらどのくらい稼げるの?
転職するに際して最も気になるのが歩合給による給与についてではないでしょうか。
今まで基本給があり、手当があり、固定給だった人には歩合給が不安を掻き立てるはずです。
安心してください。普通に乗務すれば平均近くは売り上げを上げることができます。
東京の平均営収は一日売上5万円12日勤務 歩合率は60%
5万円 × 12日 = 60万 × 60% = 月の給与は36万円
年収432万円にもなります。
あくまでもこれは年金併用の人やサボる人などの平均5万円で出した金額です。
真面目に働けばもっと稼げるのです。
7. 稼ぎを自分で決める
タクシードライバーさんたちの中で自分で年収を決めている人がいます。
500万の年収を目指そうとすると1ヶ月いくらで1日いくら稼げばいいのか?
そういう観点でタクシードライバーさんたちは考えているのです。
また、もう少し経験すると1時間あたりどのくらい稼げばいいのか、など考えるのです。
逆算して行動している人がタクシードライバーさんには沢山います。
8. 給与の目安
- 月平均 5万円 × 12日 = 60万円 × 60% = 月給36万円 年収432万円 普通にやれば達成
- 月平均 6万円 × 12日 = 72万円 × 60% = 月給43万円 年収516万円 真面目に取り組めば達成
- 月平均 7万円 × 12日 = 84万円 × 60% = 月給50万円 年収600万円 努力、仮説、実行が必須
- 月平均 8万円 × 12日 = 96万円 × 60% = 月給57万円 年収684万円 トップドライバークラス
- 売り上げ80万以上 年収600万以上 かなり努力をして稼ぎ方に工夫を凝らしているそうです。(ドライバー談)
9. タクシードライバーには休みが多い?
最近ではタクシードライバーとして働くための求人が求職サイトにたくさん出てきてますが、その中によく目にするのが、休みが多くて楽で誰でも出来るみたいなことが書いてあります。
実際どうなのでしょうか?
確かに月12日または13日勤務で計算すると17日から18日の休みがある計算になります。
しかし隔日勤務のタクシーは1日で2日分働くわけですから、特に多いわけではありませんよね。最大21時間の勤務なので勤務明け後の休みの時間は27時間になります。要するに休日の時間をたくさん使えるってことだと解釈した方がいいかもしれません。
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10. 一般的な会社とはかなり違う
実際のタクシードライバーさんからよく耳にするのは、会社に出勤するのが週に3回しかないのがいいよね、ということ。1日で2日分働くので当然出社回数も少ないのです。これも気分がいいようです。また、勤務中はあっという間に時間が経過していくようです。次のお客さん、次のお客さんと繰り返していくうちに勤務も終わるようです。勤務中は集中している証拠ですね。
11. サラリーマンであってサラリーマンでない
タクシードライバーは個人事業主のようなものです。
歩合制なので怠ければその分収入は減りますが、頑張れば収入は上がるのです。
普通のサラリーマンではいくら頑張っても固定給ですから上がらないですよね。
また、疲れているときや調子が出ないとなどは自分で休憩やら休むなどして調整しているようです。自己管理と自己責任。
まぁサラリーマンと個人事業主の中間といったところでしょうか。
12. 奥様の許可をもらって
タクシードライバーって儲かるから転職したいと思っても家族の反対にあうのが実情。
ご結婚されている方は必ず奥様に納得してもらってからの方がいいと思います。
500万以上稼げるから、やったー!と自分だけ盛り上がっていると奥様に猛烈な反対をされますので要注意。
たまにあるのですが、奥様のお父様やお母様含め家族全体で反対するなんてこともあります。
こうなったら絶対勝てませんよね。
まずはしっかりと奥様に納得してもらえる準備をすることをお勧めします。
タクシードライバーのイメージだけで、内容も聞かず反対されるのはごめんですよね。
13. ありがとうが多い職業
1日で何十回も「ありがとうございました。」を言う職業なんです。
心の底から言えるようになるよう、空車のときに練習する人もいるそうです。
また、お客様から「ありがとう」をもらえる職業でもあるようです。
たまにチップもね。
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14. 若手ですよ40代は
タクシードライバーの平均年齢は59.4歳(平成29年)。
40代なんて若手です。50代でも平均より下回っているので転職には全然問題ないですよね。
65歳以上で活躍されている方が多い職業で、それより下の年齢の方ができない職業ではないですよね。
15. やっぱり疲れる
40代以上の方の転職見ていると体が慣れるのに3ヶ月はかかるようです。
20代30代は1ヶ月くらいで順応し、休みと勤務を楽しんでいるようです。
また、勤務後の睡眠も若ければ3時間くらい寝れば回復し出掛けられると言ってました。
しかし40代以上の方は、しっかりと睡眠をとって回復にさせるという方が多かったです。
無理せず疲れをとって安全運転、そして長く働ける職業として考えてみてください。
<次回へ続きます>